情報教育

2015年2月 1日 (日)

タブレット端末の活用法を学んできた

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古川駅9時発のはやて114号に乗り、東京へ。
最近はほとんど勉強する機会がなかったから、久しぶりの出張だ。
前日の大雪でダイヤの乱れをほんのちょっと心配したが、アパートの駐車場を出るのが大変だっただけであとはずっと革靴でOK。
一日ずれてよかった…。

山手線に乗って品川に着いたのが11時30分。
さてと…どこでお昼を食べようか。
それにしても東京はタバコが吸えない。無意識に灰皿を探している自分がいる。
あるわけないのに…。
ということで、会場以外はずっと禁煙。

「タブレット端末活用セミナー」の参加人数に圧倒された。参加者800人とかで、サテライト会場まである。こんなに学びたい人や、情報を仕入れたい人がいるんだ。いいねぇ!
かくいう私は、1月に導入されたリース機器の活用法を模索するため参加した次第。参加の決め手は、タブレット端末と授業支援ソフトを組み合わせた実践発表があったから。SKYMENUは、何年触ってないだろう…。

【永井文科省視学官より】
・次の学習指導要領は、「何を教えるか」に加えて「何を学ぶか」、その成果として「どのような力が身に付いたか」の視点を特に重視している。
・タブレットは「教科のねらい達成のために」「情報活用能力を育成するために」使う。
・ICT活用はあくまでも「手立て」であって、「目的」になってしまってはいけない。

【中川放送大学教授より】
・タブレット端末は、パーソナルであり、コンパクトであり、オールインワンである。
・タブレット端末は、思考・表現や協働を支えるツールである。

【実践発表より】
・タブレット端末を使えば授業が変わるわけではない。
・協働的な学びを成立させるものあれこれ。

【パネルディスカッションより】
・タブレット端末のデメリットに注意。子供たちに身に付けさせたい力を、タブレット端末を使うことで逆に身に付けさせることができない「退行」に陥らないこと。

セミナーはとても参考になった。しかし、期待していた授業支援ソフトは Sky Menu Class。4画面合体と解除後の合成はおもしろいが、うちでは使えない(泣)。

さて、今日の内容をどう伝講しよう。職場で導入に係る研修がそのうちあるらしいから、それに合わせて資料を作るか。
研修は自分だけで完結してはダメだ。伝講して初めて出張した意義があるというものだ。

22時34分古川到着。
寒いっ!!(>_<)

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2014年11月25日 (火)

情報モラル研修会を終えて

先日,今年6本目の講義を終え,その感想が届いた。約260名の児童全員が書いてくれたものである。会場にいた保護者の皆様も何名か書いてくださった。

【児童より】

友達が悪気はないと思うけどチェーンメールを送ってきて,それがすごくこわい内容で,どうすればいいのだろうと思っていたけど,どうすればいいのか分かりました。私はよくネットを使うので,勉強になりました。
→ チェーンメールの転送も「ネットいじめ」になることを分かってもらえたようでうれしいです。

私もスマホを持っています。LINEのこわさや,インターネットのこわさが分かりました。全体の話を聞いて勉強になりました。ありがとうございました。
→ 小学生もスマホを持つ時代になったのですね。

私も,インターネットを日々使っているので,すごくためになりました。LINEの乗っ取りもこわいですね。以後気をつけます。1回だけ不思議な画像に行き着いて,「けいやくされました」と表示され,心配になったことがありましたが,その後何もありませんでした。くわしく教えていただいて「気をつけよう」と思いました。
→ ワンクリック詐欺に遭ったようですね。決して,メールを返信したり,電話したりしてはいけません。何事もなかったようでホッとしました。

私もLINEとかやってるので,こわいなーと思いました。なんか,けいたいがなかったらつまんない生活になっちゃいました。今日はすごいためになりました。ありがとうございます!!
→ 一度,LINEから離れてみたのでしょうか。光と影の両方を知った上で正しく使ってほしいと思います。

【保護者より】

ネットは,買い物や多くの情報を知ることができてとても便利であるが,その反面,使い方によっては犯罪に結びつき,多くのものを失ってしまう。これからネットを使う機会もあると思うので,子供と約束や取り決めを十分話し合ってから使わせるようにしたい。
→ ルールを決めることはとても大切です。ぜひ!十分話し合ってください。

同級生にも携帯・スマホを持っている子がいるから自分もほしいと言われています。持たせる時期と,持たせた際に問題のあるサイトにアクセスすることやネットでのいじめ等考えることも多く,悩むところでした。大変参考になりました。
→ どのタイミングで持たせるかは,親の考えを伝えて納得させることが大切です。少しでも参考になったようで,講義した甲斐がありました。

インターネットやスマホを悪者にするつもりは全くない。私自身,ネットがなくては非常に困る。だからこそ正しく安全に使いたい。

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2014年11月15日 (土)

掲示板を考える

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TwitterやFacebookといった双方向コミュニケーションが全盛の中,インターネットの掲示板を見る機会はぐっと減った。自分を発信するツールが急激に増える中,掲示板の将来はあるのだろうか。

16年前に作った第5学年理科Web教材「せいめいたんじょう」を使って今年度も授業をしている。フラッシュでアニメーションを作り,HTMLのタグを打ち,半年かけて1枚1枚作ったのがなつかしい。16年も経っているのだから他にもすばらしいサイトが登場しているが,未だにこの時期はアクセス数がすごく,使っていただいていることに感謝である。

当時,学習をまとめたり,学習後に知識の共有を図ったりする方法を模索した結果,CGIによる掲示板に行き着いた。いたずら防止のため,管理者による承認機能も実装した。サーバへの負担を考えて最大記事数を制限したので,特に質問に関しては一覧できるページを作った。

閑話休題。
調べ学習が一段落した頃,掲示板の投稿について最低限のマナーを指導し,自由に書きこませてみた。子供たちはすぐに飛びつき,書きこむことに夢中である。自分の投稿が公開されると大喜び。返信機能を使って他の投稿へコメントをつけ始めた。ネットを介したコミュニケーションは,やはり楽しいようである。
次の段階は,その内容の指導である。その記事を読んだ人がどう思うか,自分勝手な内容ではなく,人と共有できる情報とはどういうものか。伝えられる範囲で伝えていきたい。

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2014年1月20日 (月)

情報モラル研修会の内容を考える

140120012月に情報モラル研修会の講話を頼まれた。高学年児童向けに1コマ,保護者向けに1コマ,計2コマである。

どんな内容にしようか思案した結果,以下の5つを話題にすることに。

 1 デジタルデータは永遠に消えない
 2 個人情報は絶対に流出させない
 3 スマホやケータイは契約時が大切
 4 アプリの設定を把握する
 5 ネットいじめや依存症を考える

14012002iPhoneで,自分の意図しないところで位置情報が晒される危険を実演してみようと思う。写真に位置情報が入った場合と,Twitterで位置情報をツイートした場合の2つについて,実際に見せるとより理解してもらえるだろう。

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2010年6月21日 (月)

文部科学大臣奨励賞受賞

100621 (財)学習ソフトウェア情報研究センター主催の,「平成22年度 第26回 学習ソフトウェアコンクール」受賞者が発表された。何と! 宮城県教育研修センターの『みやぎ・情報モラル教育実践パッケージ』が,団体の部で文部科学大臣奨励賞を受賞することができた。

このパッケージは2010年3月15日にも紹介したが,1年間かけて専門研究員4名が制作した大作である。パッケージは,『みやぎの情報モラル総合サイト』で発信している。
http://midori.edu-c.pref.miyagi.jp/moral/

詳しくは,みなかわさんの「みなかわ日記」をご覧ください。

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2010年3月15日 (月)

みやぎの情報モラル総合サイト 発信

100315 宮城県教育研修センター専門研究員4名が制作した「みやぎの情報モラル総合サイト」が公開されて1週間。すでにいくつかのサイトで紹介されたり,何人かの方に感想をいただいたりしている。リーダーのみなかわ先生のところには,大分県の先生岩手県の先生からも感想が寄せられているようである。

「みやぎ・情報モラル教育実践パッケージ」だけで情報モラル教育ができるわけではない。すでに公開されている教材も素晴らしいものだらけである。しかし・・・各教科等の授業で活用できる指導資料のセットはなかなか見つからないのではないだろうか。その点では,ぜひ活用してもらいたい教材である。

「みやぎの・・・」とは銘打っているが,よい教材は全国共通。いろいろな場面でPRをし,多くの方々と情報交換をしていきたいものである。

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2010年2月25日 (木)

「情報モラル指導者養成研修」3日目

1002251 研修最終日。本日は,昨日のワークショップで各グループが吟味した研修内容を,実際にどのように現場で行うか,寸劇を使っての発表会がまず行われた。小・中・高・特別支援・行政それぞれの立場で,何ができるか,どの教材を使えるか,どのように進めるかについての提案がなされ,大変おもしろかった。ポイントをまとめると以下のようになるだろう。

【小学校 → 校内研修についての提案】
学級担任制の利点を生かし,どの教科等でもできそうだという共通意識を先生方に持たせることが大切だという考え方に共感した。全ての分類を扱うのが理想だが,「まずはやってみよう」が大切なので,各学校の実態に応じて,重点的に取り上げる内容を決めるのも一つの方法であろう。

【中学校 → 保護者対象研修についての提案】
効果的な時期に行う必要がある,また,疑似体験を取り入れると効果的であるという発表だった。PTA総会等で取り入れるには,参加率が問題になり,全ての保護者に対して研修を行うためには何らかの工夫が必要であるだろう。今回参加された中学校の先生方は,全グループが保護者対象研修を企画した。連携という意味では大きな意味を持つのだが,校内研修案が1つも出されなかったのが(たまたまであろうが)他校種との違いである。小学校と違い,教科担任制である中学校では,教師一人一人が授業の中に情報モラル教育を取り入れるのにまだまだ越えなければならないハードルがあるのかもしれない。

【高等学校 → 校内研修についての提案】
先生方に,高校生のケータイに関する実態を知らせ,情報モラル教材を使った指導の必要性とその使い方について研修するという内容であった。教科担任制である高等学校の先生方が,教科情報以外の教科等でも指導が必要であるという考えを持っていることがとてもうれしかった。

【特別支援学校 → 校内研修についての提案】
危機意識の低い先生方に,著作権や個人情報の扱い方等の意識を高めてもらおうという意図での発表であった。特別支援学校は,小・中・高それぞれの校種から先生方が集まってくることがほとんどだろう。校種の枠を超えて情報交換がなされ,学校全体としての方向性が見いだされるとすばらしいと思う。特別支援学校は,それが可能な学校であろう。

【教育庁・研修センター・教育委員会 → 教員対象研修についての提案】
東北六県すべてが,県内教育事務所や学校に訪問しての出前研修を企画していた。希望研修としてセンターに集めて行う研修も継続するが,情報モラル教育に関しては校種・教科に関係なく全員に取り組んでもらう必要があるものである。したがって,悉皆研修として,指導主事が出向き,管理職や情報担当を通して県内の先生方一人一人に広めていきたい。情報担当の先生には,各校で研修を行ってもらうための資料が必要だろう。宮城県も含め,すでに何県かは進め方の台本や資料をまとめたパッケージを用意している。それをいかに広め,共有していくか,県の枠を超えた連携が必要な時代だろう。。。

1002252 最後のセッション10は,課題解決方法に関する討議である。今回,他県の先生方と話し合って分かったことは,みんな同じ方向を向いているということ。違いは,情報モラルを子どもたちに身に付けさせるための手立てや視点だけである。ということは,複数の県が持っているいわゆる『パーツ』を組み合わせれば,より効果的な研修や授業を工夫できるということになる。

予定になかったことだが,宮城県教育研修センターが取り組んでいる情報モラル教育の考え方とその成果物について,発表する時間をいただけた。「教科等に情報モラルの視点を取り込む」ことの意味と,校内研修や保護者研修の重要性を伝えられたものと思っている。充実した3日間であった。

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2010年2月24日 (水)

「情報モラル指導者養成研修」2日目

1002242 本日のセッションは5つ。まずは,情報モラル教育を学ぶための,教員研修用教材を紹介された。また,「ちょっと待ってケータイ」や「ネット社会の歩き方」など,おなじみの情報モラルコンテンツも紹介された。

青森県さんの取り組みも紹介されたが,おもしろかったのがネット上のいじめに対応するための指導内容表。一見すると普通のカリキュラム表なのだが,縦軸に緊急性を表しているのだ。一年間,情報モラル教育に携わってきたが,緊急性については「今必要」と「今後のために」に二分するのにとどまり,それを表に取り込むという発想はなかった。

午後は,千葉県の中学校の先生に,各教科・道徳等での指導方法について講義をいただいた。特に,具体的な実践例は,まさに「考えさせる活動」となっており,学習指導要領総則の解説に書かれている学習活動が具体的にイメージできるものであった。
また,研修カリキュラムを設計する上で,「日常のモラルと情報モラルの違い」等の押さえておきたいことを確認した。

2日目最後のセッションはワークショップ。我々のグループは,東北各県から集まった指導主事7名である。みやぎの情報モラル総合サイト(2010年3月公開予定)の,「みやぎ・情報モラル教育実践パッケージ」は,各都道府県のセンター指導主事のみなさんに高評価をいただくことができた。残念ながら明日のステージ発表はかなわないが,データを持ち帰って各センターで話題にしていただけるとのこと。ありがたいことである。

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2010年2月23日 (火)

「情報モラル指導者養成研修」1日目

(財)コンピュータ教育開発センターが,平成21年度文部科学省委託事業として受託した「学校における情報モラル等教育の推進事業(指導者養成事業)」として,全国7地域で『情報モラル指導者養成研修』が開催されている。それに参加するため,青森市にお邪魔した。盛岡~八戸~青森と乗り継いで約3時間。車窓から見える陸奥湾に感動・・・。

研修は,文科省教科調査官の話から始まった。学習指導要領の解説が主だったが,「情報モラルに関する課題解決の答えは過去にさかのぼっても存在しない」「今起きていることに対処することと,今後トラブルに巻き込まれない子どもを育てることと,2つを明確に分けて指導しなければならない」という2点に納得。
2人目は,鳴門教育大学の藤村准教授。主に,情報モラル教育の基本理念や,実際に起きている事例の紹介であった。

100223 お二人の話は,この1年間,専門研究の先生方と話し合ってきたこととぴったり一致していた。情報教育グループがやってきたことは間違っていなかった・・・ということを再確認できた点で,うれしい1日となった。改めて,膨大な資料を読み込み,論文を仕上げ,成果物としてまとめた4名の先生方に敬意を表したい。
研修後,青森駅から雪道を歩いて夕方の旅客船ターミナルへ。ライトアップされた青森ベイブリッジがとてもきれいだった。

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2010年1月30日 (土)

ICT活用指導力向上研修パッケージ

100130 東京の目白大学に行ってきた。教育情報化推進協議会が,文部科学省から委託された「教員のICT活用指導力向上を目指したプロジェクト」で総合的な研修システムの開発と実証研究を行い,その成果についての説明会を開いたからである。

成果物である「ICT活用指導力向上研修パッケージ」は,「規準表と基準表」「研修テキスト」「指導者用マニュアル」「ワークシート」「研修支援システムとその運用マニュアル」等で構成されている。研修パッケージという考え方は,現在携わっている仕事と共通点が多く,興味深く説明を聞いてきた。6項目36講からなる研修内容は,平成21年3月に文科省より発表された,「教育の情報化に関する手引」と一致しており,ICT活用指導力向上研修の一つの指針となるであろう。

形成的な評価を取り入れたWebシステムは,学習進度がよく分かったり,確認テストに挑戦できたりするなど,研修会に取り入れるとおもしろいと感じた。しかし,36講という膨大な内容を1回の研修会で網羅できるはずもなく,持続可能にするためには,自学等,受講者本人の意欲に頼らざるを得ない状況である。

多忙を極める学校現場で,喫緊の課題である情報モラル教育をはじめとしたICT活用指導力をどのように向上させられるか,自分自身の課題でもあると痛感しながら東京を後にした。

Webサイトはこちら
http://www.t-ict.jp/

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